とのこ黄(三重県、Kさま)
とのこ仕上げ(黄)の桐たんす

お嫁入りの時の桐たんすにカビが発生してしまい困っておられ、中にしまわれていた着物もクリーニングされたので、これを機に桐たんすも再生に出されました。年数を経ていない桐たんすのため、割れや隙間はありませんが、全体的にカビが目立ち、特に扉の裏に多く、引出しなどの内部にもカビが発生していました。引出しなど内部のカビは薬品で、表面のカビは鉋で削って除去しました。桐たんす自体に損傷は無く、一皮削ると、新品の木地のように美しくなりました。カビの原因は、塗装の材料や桐材の芯に使われている材料、設置場所や衣類のしまい方など、いくつか考えられますが、今後カビの発生を防ぐための”カビ対策”をお伝えしました。心配されていたカビも除去され、気持ち良く、綺麗になった着物をしまっていただけると思います。

作業の内容と作業が完了した桐たんす

とのこ赤(熊本県、Oさま)
とのこ仕上げ(赤)の桐たんす

この桐たんすは、90年程前のお祖母さまのお嫁入り時のもので、二棹ある桐たんすのうち、一棹はお母さまが、この桐たんすはお孫さまが受け継がれ、「おばあちゃんが大切に使っていたのを知っているので、捨てないできれいに直して使いたい」ということで再生されました。木瓜の文様をかたどった引明け(鍵の金物)も上品で、天丸(天板と側板の角が丸い)の小袖たんすは、かわいらしい印象で「赤とのこ」が良く合います。下二つの引明けが外れてしまっていたので金物屋さんに修理してもらいスライドするように直りました。引手や他の金物も金消し色に再メッキしました。お祖母さまのお嫁入り当時を感じられ、これからのお孫さまご家族の暮らしをやさしく見守ってくれる桐たんすになったと思います。

作業の内容と作業が完了した桐たんす

とのこ黄(千葉県、Tさま)
とのこ仕上げ(黄)の桐たんす

お母さまの桐たんすをきれいにして、娘さんやお孫さんに残しておきたい思いで、再生されました。 お手元に戻った桐たんすを見て「これを持ってお嫁に行きたくなりました。当分捨てられなくなり命拾いしました」とのお言葉をいただきました。再生された跡があり、これまでも大切にされてきた桐たんすだと思われます。その想いは娘さんやお孫さんに伝わることと思います。

作業の内容と作業が完了した桐たんす